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Magic Leap One の特記すべき点はデジタル ライトフィールド

この記事は、FaceBook に投稿したコメントを掲載した記事です。

www.magicleap.com

Magic Leap One の特記すべき点はデジタル ライトフィールド

【原文】Digital Lightfield Our lightfield photonics generate digital light at different depths and blend seamlessly with natural light to produce lifelike digital objects that coexist in the real world. This advanced technology allows our brain to naturally process digital objects the same way we do real-world objects, making it comfortable to use for long periods of time.

 

【抄訳】デジタル ライトフィールド Magic Leap のデジタル フィールド フォトニクス(光を用いた情報伝達分野)は、様々な深度でデジタル光を生成し、自然光とシームレスにブレンドして、現実世界に共存するリアルなデジ有るオブジェクトを作り出せる。この先進的技術により、我々の脳は、実世界のオブジェクトと同じようにデジタル オブジェクトを自然に理解できることができ、長時間快適に使用できます。

www.gizmodo.jp

【抜粋】

Rolling Stoneの記事によると、Magic Leap Oneではそこからして違うようです。バーチャルなロボットを見た時のことをBrian Crecente記者は次のように形容しています。

 

"ロボットは私から少し離れたところに、おとなしく、(エンジニアである)ミラーさんの横に浮いた状態で現れました。ミラーさんがロボットがいるスペースに向かって歩くと、ミラーさんの姿が見えなくなりました。身体のほとんどは隠れて、ロボットの下から彼の足だけが見えたのです。これを見た私の最初の反応は、まるで自然な出来事を見ているかのような感覚でした。次の瞬間に、Magic Leapの技術が生み出したフィクションの存在が完全に実在する人間を遮って見えなくしている、という事実に気付いたんです。私の目は同じ空間に存在している2つのもののうち、エンジニアの人間ではなく創られた物の方がリアルだと捉えて、ミラーさんを捉えなかったんです。少なくとも、Abovitz(Magic Leapファウンダー)氏の説明ではそういうことでした。"

 

現実世界とバーチャルな物体のやり取りをこれほどのレベルで達成することは非常に困難です。これはかなりの偉業と言えるでしょう。

 

さらにすごいのは、Magic Leapによると我々が目で捉えている「ライトフィールド(明視野)」を操作することでARを実現しているということです。こう言うとまるでSFの世界の技術のように聞こえますが、ライトフィールドとは物体に当って跳ね返っている全ての光のことを指しています。Abovitz氏が他の研究者たちと新しい映像を作るにあたって試行錯誤を繰り返した結果たどり着いた結論は次のようなものでした。

 

"(彼らの結論は)脳の視覚野はコンピューターの中のグラフィックス・プロセッサーのような機能を担っているということでした。目から与えられた情報を元に、その人間が知覚する世界をレンダリングしているのです。そしてそれをするために必要な情報量はとても少なくて良いということでした。"

 

すごく遠くにいる動物を見ても、まるで二次元の段ボール紙の切り抜きと同じような存在にしか見えません。しかし近くから見つめてみると、毛並みや皮膚の汗などディテールもはっきりと我々は見ることができます。脳は必要に応じた時にだけ必要な情報を目から得て、視覚野でアバターを生み出すかのようにレンダリングをして”見ている”というわけです。